今朝、アメリカで一時代を築いた俳優、
バート・レイノルズさんの訃報が報じられました。
享年82歳。
2018年9月6日、フロリダ州の病院にて死去。
ご冥福をお祈りいたします。
そこで今回は、バート・レイノルズさんの
大ヒット作の1つである
『キャノンボール』（1981年）を
ご紹介します。
冒頭の写真は、映画公開時に購入した
パンフレットです。
アメリカではサマーシーズンに公開されて、
当時の全米興行史上第2位という
大ヒットを記録して、
日本では、映画興行書き入れ時の
1982年お正月映画として公開されて、
これまた大ヒットを記録した、
陽気な陽気なカーアクション・コメディです。
監督は、スタントマン出身のハル・ニーダム。
バート・レイノルズとは、
『トランザム7000』（1977年）、
『グレートスタントマン』（1978年）、
『トランザム7000vs激突パトカー軍団』（1980年）
と立て続けにタッグを組んできた監督で、
カーアクションを撮らせたら、当時天下一品
の人でした。
そもそも、スタントマン時代に、
バート・レイノルズのスタントを務めていた
仲でもあり、呼吸はバッチリ。
レイノルズを始めとするスター軍団と車の魅力が
たっぷり詰まった娯楽作に仕上がっています。
東海岸から西海岸へ、約5000kmを突っ走る無法レース
映画の舞台は、アメリカ大陸を横断する
“キャノンボール”という無法レース。
実は、この映画の脚本を書いたブロック・イェーツが
1971年5月に、2人の友人と共に、大陸横断高速道路を
どれだけ速く走り抜けられるか試みたのが始まりだと
いうから驚き。
これが大反響を呼んで、同年後半に
第1回大会＝その名も“キャノンボール・海から光り
輝く海へ・記念トロフィー・レース” を開催するに
至ったという。
要するに、道交法無視の、違法レースですw
しかし、この映画が作られるまでに5回開催された
レースでは、事故や衝突は一件もなく、
2時間以上投獄された人もいなかったといいます。
こういう感じこそ、子どもの頃に憧れたアメリカ！
車とビールと美女とアクションがてんこ盛りの
素晴らしく能天気な映画なのです。
大スターの夢の競演
そして、何と言っても、大スターの競演が
当時の話題でした。
当時、ハリウッド最高額のギャラ（150万ドル）を
とっていたバート・レイノルズを筆頭に、
1973年から1985年まで “007” を演じた
ロジャー・ムーアが、
“007にかぶれたオジサン” という
セルフ・パロディを演じるという豪華さ。
さらに、
『チャーリーズ・エンジェル』（1976年）で
ブームを起こしたファラ・フォーセット、
フランク・シナトラ一家のエンターテイナー、
ディーン・マーティンと
サミー・デイビスJr、
そして、香港からハリウッドへの進出を懸けた
ジャッキー・チェンと
マイケル・ホイ。
ズラッと並んだお馴染みのスターたちに加えて
いい味を出していたのが、メル・ブルックス
作品の常連であるドム・デイルズ。
バート・レイノルズの相棒役を演じ、
ピンチになると、“キャプテン・アメリカ” に
変身（自己暗示）して、大爆笑の大活躍！
いやー思い出すとワクワクします。
そう、この映画は、
気楽な感じで何度か観て、存分に楽しんだら、
後は、面白かったところを思い返して楽しむ、
という味わい方が正解。
真剣な態度で、何度も何度も目を皿のように
して挑む鑑賞には耐えませんw
あくまでも、気楽にお楽しみください。
おススメです。
【作品メモ】
1981年、アメリカ・香港。20世紀フォックスと、香港のゴールデン・ハーベスト社の共同制作。
アメリカ東海岸のコネティカットから西海岸カルフォルニアまで5000kmを、ストックカーで挑む大陸横断レース。スピード違反を繰り返す中、パトカーや検問を切り抜けていく。
日本では、ジャッキー・チェン主演として売り出されたが、本当の主役はバート・レイノルズ。当時9歳の私も、ジャッキー・チェンの映画だと思って劇場に連れて行ってもらいましたが、少し違いました。ジャッキー達には、役名すらないのです。しかし、元々、テレビで見た『トランザム7000』でバート・レイノルズのファンになっていたので存分に楽しめました。
【監督】ハル・ニーダム
【脚本】ブロック・イェーツ
【製作総指揮】レイモンド・チョウ：アンドレ・モーガン
【キャスト】J.J.マクルーア／バート・レイノルズ：ビクター・プリンズム／ドム・デルイーズ：シーモア・ゴールドファーブJr／ロジャー・ムーア：モーリス・フェンダーボーム／サミー・ディビスJr：ジェイミー・ブレイク／ディーン・マーティン：パメラ・グローバー／ファラ・フォーセット：エンジェル族のボス／ピーター・フォンダ：医師／ジャック・イーラム：スバルを運転する日本人1／ジャッキー・チェン：スバルを運転する日本人2／マイケル・ホイ ほか
本編：95分
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