どうやら、人によって世界の認識には大きな違いがある。
そんな当り前のことが、自分の中で、素直に理解できる
ようになってきました。
目の前に広がる景色は同じでも、
人によって見えているものが違います。
渋谷の街を歩いていても、
それぞれの目に見えている範囲は異なります。
記憶に残る事物も異なります。
もはや渋谷観光の目玉になった雑踏、
いくつもある巨大スクリーン、
色とりどりの看板、
店の数、
人のファッション、
ストリート・パフォーマー、
大音量で音楽を流す広告トラック、
可愛い女の子、
かっこいい男の子、
ホームレス、
ハチ公、
道端のゴミ、
工事現場のフェンス……。
こうした中で、それぞれに「見えていないもの」
あるいは「見ていないもの」が、多々あるんです。
人間の脳って、意識してないものは「見えない」
んです。
あるいは、見てもいないのに「見た」と錯覚して
記憶していることだってあるんです。
私たちはついつい、「確かな現実」があって、
「目に見えたものはすべて正しい」と思いがちですが
実は、視覚情報もすべて、脳のフィルター、
意識のフィルターをくぐっています。
だから、「見えていないもの」も、
「そこにある」と脳が知っていれば、
まるで「見ていた」ように記憶が補正されたりも
します。
たとえば、あなたは道玄坂を下りてきて、
横断歩道を渡ってアディダスショップに入ったとして、
その時、あなたは一回も、109に目を向けなかったのに
「109で、今、XXのキャンペーンやってるでしょ。
あの時も、その看板の横を通ってきたんだよね」
と、“実際に見てきた” かのように、
自分でも、その記憶を信じていたりします。
だから、「知っているか」「知らないか」
「意識しているか」「意識していないか」で
目に見えるモノゴトは、それぞれ違っているんです。
実は、あなたが普段「見ていないもの」が、
世の中にはたくさんあるんです。
私のような「家事をしない夫」は、だから
自分の靴下が、タンスの、いつもと違う引き出しに
しまわれていると、本気で見つけられないことが
あったりします。
いろんなものが、見つからないんですよ、実際w
家の中で着替えや、小物が見つからなくて
ウロウロして、すぐに妻に質問するのは、
あれはワザとじゃありませんから(苦笑)。
目の前にあるのに、
「見えてない」=「気づいてない」ってことが
本当にあるんですよ。妻は信じてくれませんがw
と、まぁ
非常に情報量が多くて、分かりやすい視覚情報でも
こんな状態です。
「記憶力」と「語彙力」が頼りとなる
聴覚情報……つまり、耳から入ってくる「人の話」
なんてのは、さらに難しいです。
聞き間違い、なんて、日常茶飯事です。
むしろ、脳は、積極的に聞き間違いをします。
たとえば、流行りの曲を歌っている時に、
「どうしても、ここの歌詞を言い間違えちゃう」
っていう個所、ありません?
それは多分、あなたの個人体験に基づく、
「脳のクセ」が出ているのかもしれません。
普段、歌を聴いている時に、
その場で脳が、誤変換してしまっているんです。
もっと分かりやすい例を言えば、
それぞれが抱える「コンプレックス」に近い
言葉を言われると、
「あ、今、悪口言われた?」
と、勝手に聞き間違えて、機嫌を損ねたり、
警戒したりすることが、
人間には起こるんです。
私もよくありました。
びくびくしますよね。
だから、そもそも
“人の話を正確に聞くのは、難しい” という
ことを、常に念頭に置くといいと思います。
記憶違いも、よくあることです。
会議が終わった後の、議事録だって、
誰が作るかで、内容が違っていたりしますよね。
なのに、みんな、
「同じ話を聞いたのだから、同じ理解のはず」
って思いがちです。
でも、同じ話を聞いた後で、
人それぞれ、感想も違えば、
記憶している内容も違うし、
理解度も違うんです。
それが当たり前なんです。
だから、「質問する」って大事なんです。
これ、「聞く側」のあなたにとってだけの話では
ありません。
「話す側」にいる人にとっても、
「興味をもって質問してもらう」ということは
非常に、ありがたいことなんです。
先日人から聞いた話ですが、
アメリカの大学では誰かが発表した後で、
Any yolunteers?(エニィ ボランティア?)
と言って、質問を募るんだそうです。
そうなんですよ。
自分が発表した後で質問をいただくと、
自分の話が、どこまで相手に届いたのか?
どこまで、理解されたのか?
どの辺が分かりにくかったのか?
どこに改善の余地があるのか?
……そういったことが、明確に分かってきます。
非常にありがたいギフトなんです。
1人で「見たつもり」になるよりも、
1人で「聞いただけ」で終わらせるよりも、
人と意見を交換することで、
もっと世界は豊かに広がっていく…。
そんな想いで諸々取り組んでおります。
とりとめないエントリーですみません。
実は、昨日、ホカホカの
「聞き間違いによる気持ちのすれ違い事例」
が発生したばかりでして、
いろいろ書きたくなってしまいました。
「あれ、何でそんなこと言うの?」と
思ったら、素直に聞き直すだけで解決することって
いっぱいあるんですよ。
むしろ、相手の人が、何か話してくれた時に、
「質問しない方が失礼」と思った方が
平和です。
大事なことは、「質問の仕方」なんですよ。
お読みいただきありがとうございました。
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※ちなみに、冒頭の写真は、
オーストラリアのウールヌーラン国立公園内
マムー・トロピカル・スカイウォークからの眺め
です。世界遺産の熱帯雨林が広がっています。
これも「聞いてみなければ分からない」ことですよね。