株式会社プラップル コピーライターで
ソコキコ™オフィシャルトレーナーの佐藤秀治です。

ようやく、録りダメしてあったTBS日曜劇場
『下町ロケット』を観終わりました。

しかし中途半端な最終回だな、と思ったら
2019年1月2日に新春特番!
そう来たかって感じです。

 

ドラマ自体について、正直な私の感想とし
ては、「途中まで気持ちが乗り切れなかっ
た」
です。

だって、

  • 神田正輝と福澤朗 演じる帝国重工の面々が悪すぎ。
  • 尾上菊之助演じるギアゴースト社長の裏切り方がひど過ぎ。
  • 森崎博之演じる北海道農業大学の野木教授から、研究データを盗んでおとがめなしの企業・キーシンがひど過ぎ。
  • 立川談春演じる殿村に対する農業法人のいじめがひど過ぎ。
  • 佃製作所では、定時退社するだけで悪人!?

特に帝国重工の振る舞い!

あれはヒドイ。

いつの時代の話だよ!
って思いながら見てました。

そしてギアゴーストの裏切り。

あれもヒドかったなぁ。
何がヒドイって、裏切るまでの葛藤が皆無!
佃製作所とのコミュニケーションはもちろん
創業パートナーであるイモトアヤコ演じる
島津裕への相談もほとんどなし。
菊之助本人が逡巡するシーンもほとんどなし。
あんなにヒドイのは、アナキン・スカイ
ウォーカーが、フォースのダークサイドに
堕ちる過程を観て以来!

キーシン社長のゲスっぷりも、コント並み。

なので、古舘伊知郎率いる「ダーウィン陣営」
に感情移入することは不可能でした。

そして、実家の米作りを継いだ立川談春演じる
殿村に対する田舎の農業法人のいじめ。

これも本当にイヤだなぁと。

で、さらに佃製作所。

社内対立の原因が徳重聡 演じる
エンジニア・軽部真樹男の
「定時退社」!

「働き方改革」で残業ゼロとか言われています
が、まぁ実態はこんなものなのかなぁ…。

竹内涼真との対立が、最終回の一つ前の回で
決着するのですが、その決着の仕方が……

病気の娘のために
定時退社して病院に
迎えに行かなくてはいけなかった!
しかし、その後実は会社に戻って
一人で残業してました!!!

って、ホントに昭和じゃん!

そんな感じで、本当に途中までは
「これは、いつの日本を描いているんだろう?」
って疑問だったんです。

無人農業ロボットという話もあるので、
過去の話ではないですよね。

でも、企業や人の描かれ方が、古くて、
イヤな日本
のまんまじゃん!って
思ってました。

昔の、ドロドロした日本のドラマとか嫌い
なんですよ。松本清張の小説なんかも、理
不尽なことが多くて嫌いです。

そんな日本。

対話がなくて、同調圧力が強くて、
遠慮なく人に寄りかかり、他人に無理を強
いる人の方が得をする社会。

本当に嫌いなんですよ。

そんな日本のイヤーな、古臭い部分がかなり
鼻につくなと思っていたんですけど、
途中で気が付きました。

あ、これが今の日本なんだ!

って。

もちろん、強めの誇張がなされてますけどね。

  • 大企業の人間が、中小企業や下請けに高圧的態度を取る。というか、「その技術の権利をウチに…」みたいな話を当然のように持ち掛けられたという社長さんの話を小耳にはさんだな。
  • 「パートナーだと思っていた人にア裏切られて苦境」という人がいるという話を、そういえば最近も聞いたな。
  • 大事な研究やアイデアを盗む人って、やっぱりいるんですよね。ついでに言うと、すぐマウンティングしてくる人が多い!
  • 農協抜けて独自の販路やブランドを確立しようとすると、嫌がらせに遭うという話は、テレビのドキュメンタリーや書籍でも見たな。
  • 育児中の時短勤務でも、帰る時には「気が引ける」っていうし、職場の空気が重いという話も聞いたな。

なんだ、やっぱり今の日本なんだ。

本質が変わってないんじゃん、日本。
って思いました。

さらにこのブログ書こうと思って、最終
回の視聴率(16.6%)とか確認しようと
思ってググっていたら、
日刊サイゾーに、
『下町ロケット』阿部寛の“不適切発言”
に批判が続出「冗談を言ってる場合か!」

っていう、どうしようもない記事が出て
いて、それがアクセスランキング2位!

日刊サイゾー キャプチャ画面

何が不適切発言かっていうと
全z線不適切じゃない。

みんなが、固唾を飲んで結果を待っている時に、
阿部寛が一回、「残念ながら……」ってお茶目に
みんなをがっかりさせた後で、「圧勝でした!」
って持ち上げて、社員の笑いを取ろうとしただけ。

それだけのやりとりをネタにして、あーだ
こーだと突き合う、この世知辛さこそ、今の
日本
であったりします。

息苦しいですよ。

昭和以前の暗さ。同調圧力の強さ。やったもん勝ち。
そんな日本が、ネット社会で強化された「空気の監視」
で覆いつくされているわけです。

そう考えると、ヒドイもんですよ、今の日本。

もっとも、こんな話は、現代日本に対するさまざま
な捉え方の一つに過ぎないんですけどね

本当にささやかな気づきですけど、
結構重要なヒントがあるように思いました。

大切なのは、相互理解。

やっぱり、互いに興味と好意と敬意を持った
コミュニケーションが必要不可欠なんですよ。

そんな想いを新たにした2018年の晦日でした。